4.23.2011

テールロッカーについて Performance Quad

PQ54 Transworld SNOWboarding誌 Powder部門 2017-18 アワード受賞!




さて、久しぶりにSNOWSTICK板の選び方のアドバイスを書きます。
今回はテールロッカーについて。

大半の方はスノーボードのターンはサイドカーブの大きさで決まってしまうと思っているのでは無いでしょうか。確かにサイドカーブの大きさは重要ですが、実は板のしなり(フレックスバランス)とロッカーバランスで大きく異なってくるんです。特に非圧雪斜面は…

では分り易ように実例を上げて書いてみます。
今から2年前の1月のこと。
オイラがPQことPerformance Quadを提案し、一本目のテストボードが届いたとき
実は偶然2本の板が出来上がってきました。
一本はノーズもテールもロッカーがキツイ板。
図はテール部分


もう一本はノーズロッカーが緩く、テールロッカーは緩く逆反りしている板
図はテール部分

テストボードNO.1
はじめの印象でロッカーがキツク入った方のNO.1をテストしてみました。
緩めの斜面を低速で…
テールが引っかからずとても気持ちよくスムーズ。アップスーンやショートターンが気持ち良く出来る。
オープンバーンを高速で…
ターン途中からテールが流れ思うようにカービングが出来ず…納得いかない感じ。

テストボードNO.2
そしてテールロッカーが緩く逆反りしているNO.2をテスト。
緩めの斜面を低速で…
テールが引っかかり全く思うように動かない。
オープンバーンを高速で…
テールが全く流れずにどこまでも切れ込みながらカービング!
しかし、ロッカーが無いためターン後半は切れ上がれずにフォールライン(下に)滑り落ちていく状態。イメージ的には昔のスキーの様な感じ。しかし全くテールがずれないからカービングが気持ちいい!

このテスト結果には素直に驚きました。
同じアウトライン、フレックスなのにロッカーバランスでこんなにも違いが出るなんて!
どうでしょうか皆さん。やはり極端に違うものを比べると分かりやすいですね。

しかし、PQで提案したいライディングイメージは…
図はバンク地形のライディングライン。

オープンバーンでも壁でも切れ上がっていくラインが理想ですね。

ということで、結局PQの製品は…
二本のテストボードの中間に近いロッカーバランスで作製
中低速でもよく動くように、そして高速域でもテールが流れないテールロッカーのバランスで調整しました。

これ面白いでしょう〜PQは意外に高速スピードでのカービングが気持ちいい板なんですよ。
写真は40度近い斜面で最後のターンはバンク地形。
去年の鳥海山4/23で最高のザラメ雪です。


ムービーも写真同様に鳥海山

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Snowsurfer Naoto Kotsugai 小番 直人

日本海を望む霊峰"鳥海山"の麓町に生まれ育ち、一年を通して山 海にてサーフィンを楽しんでいる。現在は日本のスノーサーフィンの生みの親である田沼進三氏の元でスノーサーフィンスピリットを継承中。