- 塗ってはいるがやり方は友達に聞いた。
- どれを塗っても違いがよくわからない。
- なぜ?だらけ。というかとりあえず塗っている。
- 種類が多くてどれを塗っていいかわからない。
- 塗ったことがない。
Hayashi Waxさんに教わっている事を元に、私なりにそんなワックスの疑問にお答えします。
2017 11/20追記
2014年 5月 このページを作りながらたどり着いたのが、究極のフリーライダーワックスを目指す『Blends wax』です。 レーサーにはレーサーの、フリーライダーにはフリーライダーのベストワックスを!
Blends waxについて以下のページもご参照してみてください。
http://kotsugai-naoto.blogspot.com/2017/11/blends-wax.html
まずはソールの基礎知識を~
ソール材はポリエチレン(高密度で結晶性が高いため摩擦・抵抗が起きにくい、また水にも強い性質)という物質で作られています。
SNOWSTICKやNK Custom Shapes(Cutfree)などのソール材はレースシーンでも使われているシンタード製法という、ワックスをとても吸収しやすい製法で作られており、滑走性にとても優れたソール材を使用しています。しかし、ワックスが抜けると摩耗により静電気がたまり、滑走性能が著しく低下する恐れがあります。
それでは皆さんが一番求めているワクシングとはどんなものでしょうか?
私はこうです。
【効率の良いワクシングでよく走り、滑走性が長持ちする】=体力のあるボード
まずはここが重要だと考えています。
大体のワックスメーカーはレーサーに対し開発をしています。それは一番ワックスを消費する顧客だから。しかし、私たちはレーサーではなくフリーライダーです。
ここが大体のワックスメーカーと私たちに大きなギャップを作っています。
===ワクシング・インデックス===
1,イメージを立体化する
①基本イメージ
②ワックスの特性をイメージ
③雪質の特性をイメージ
2,ベースワックスと滑走ワックスの特性
①ベースワックスの特性
②滑走ワックスの特性
3,ワクシング(塗り方)
4,ワクシングフロー(ワックスを塗る順番)
5,スクレーピング(剥ぎ方)
6,ブラッシング
7,向かう先のコンディションを読む
①調べ方
②コンディションの分類
③コンディションに合わせたおすすめワックスの選択
8,おすすめワックスの購入方法
=== ☆☆☆ ===
1,ワクシングのイメージを立体化する
【ワックスがどのようにソールにしみこんでいくのかを想像する】
ソール材の厚さは約1.2mm。体力のある板にするにはこのソール材の一番奥底までワックスを浸透させたいわけです。
これを可能にするには~
【浸透性の高いワックス】=ベースワックス
浸透性の高いワックスを入れるのが一番最初です。
===おすすめのハヤシワックスでは===
Big555~浸透率に特化したワックス (ベースワックス)555g:¥1,000
①基本イメージ
・滑る=摩擦・抵抗が起こる=静電気が起こる=汚れを拾う=汚れで抵抗が大きくなる
・滑る=摩擦・抵抗が起こる=摩擦抵抗でワックス抜ける=完全にワックスが抜けるとソールが白く毛羽立つ( ベースバーン)=著しく滑走性能が低下
・気温が高い=湿り雪=ウエットスノー=撥水性が高いワックスが滑る
・雪温が極度に低い=雪が乾いている=ドライスノー=硬いワックスが滑る
②ワックスの特性をイメージ
・ワックスが柔らかい=浸透しやすい=剥げ落ちやすい
・ワックスが硬い=浸透しにくい=剥がれにくい
・ワックスがネバる=剥がれにくい
③雪質の特性をイメージ
・湿り雪=ウェットスノー=水分で雪の結晶が崩れる=摩擦抵抗が少ないが水が邪魔をする=撥水性が高いワックスが滑る
・乾き雪=ドライスノー=雪の結晶が壊れていない=トゲが抵抗になる(雪の結晶を思い浮かべてください)=硬いワックスが抵抗を少なくし良く滑る
・ザラメ雪=雪の結晶が崩れている=古雪=汚れが多い=水分が多い=撥水性+静電気除去がよく走る
・汚れ雪=古雪、黄砂雪、花粉雪、ホコリとゴミ=静電気除去でゴミの付着を最小化
・アイスバーン(春の朝イチなども)=硬い雪=よく走るが摩擦・抵抗が大きい=ワックスが抜けやすい=ベースバーン(過剰な摩擦でソールが毛羽立ち白くなった状態)になりやすい
2,ベースワックスと滑走ワックス
①ベースワックス
滑走ワックスとソール材を結合させるいわば基礎です。
これが無くして、本来の性能は出せません。
上記にあるようにベースワックスがしっかりとソールに浸透すると体力のある板になります。
===具体的には===
おすすめのハヤシワックスで表すと、高い浸透率のビッグ555でワックスを浸透させ、ベースミッションでネバリを与える=深く浸透し、粘りを与え剥がれにくくする
ベースミッション~高性能ベースワックス(ベースワックス)80g:¥1,500 200g:¥2,600
・詳細は以下の写真で ※これだけでも走ります。
②滑走ワックスの特性
雪との抵抗を減らしたり、汚れの付着を押さえたり、撥水性を良くしたり…
と言った素材をワックスに添加したもの。
滑走ワックスの素材はベースワックスと結合するが、ソール材とは直接結合できません。
故に滑走ワックスのみを塗っても直ぐに剥げ落ちます。
3,ワクシング(塗り方)
・板を暖める(温かい部屋に放置、または少し暖める)
・暖かい部屋で塗る(理想的)
・板が汚れている場合は軽くベースワックスを入れ一度剥ぎおとす
ワックス記載の指定温度(ビッグ555は90℃)でじっくりと15分程度、何回も往復させてしっかりと浸透させます。
(よく見ると溶けたてのワックス部分から小さな気泡が出てくるのが見えます=ソール材から空気が抜けワックスが浸透している)
4,ワクシングフロー(ワックスを塗る順番)
===おすすめのハヤシワックスで表すと===
Big555→向かう先の調査…→ベースミッション→滑走ワックス→滑走→Big555(クリーニング)→向かう先の調査→繰り返し…
5,スクレーピング(剥ぎ方)
固まり次第、剥いでOK。良く研いだスクレーパーでしっかりと剥ぐ。 細かいソールの毛羽(失速の元)を落とすように。
6,ブラッシング
小さな凹凸や溝に詰まったワックスをブラシでかき出す。
7,向かう先のコンディションを読む
①調べ方
スキー場ウエブサイトなどからの情報 (最高、最低気温と昨晩からの積雪量)ピンポイント予報など
前日から朝まで降った降雪量で新雪がどれだけ積もったかを知ることが出来る。
②コンディションの分類
=== ウエットスノー ===
Ⅰ、気温高め(気温10℃ ~ -2℃)
Ⅱ、気温低め(気温-2℃ ~ -8℃)
Ⅲ、汚れ雪
Ⅳ、アイスバーン
=== ドライスノー ===
Ⅴ、ドライスノー(気温-8℃ ~ -32℃)
Ⅰ、気温高め:ベースミッションソフト→タングストロングソフトHF
ベースミッションソフト80g:¥1,500 200g:¥2,600
タングストロングソフトHF50g:¥2,500 100g:¥3,900
Ⅱ、気温低め:ベースミッション→タングストロングHF
ベースミッション80g:¥1,500 200g:¥2,600
タングストロングHF50g:¥2,500 100g:¥3,900
Ⅲ、汚れ雪:ベースミッショングラファイト→タングストロング
ベースミッショングラファイト80g:¥1,600 200g:¥2,800
タングストロングHF50g:¥2,500 100g:¥3,900
Ⅳ、アイスバーン:ベースミッションバトル→タングストロングソフトHF
ベースミッションバトル80g:¥1,600 200g:¥2,800
タングストロングHF80g:¥1,800 200g:¥3,200
Ⅴ、ドライスノー:ベースミッションバトル→タングストロング
ベースミッションバトル80g:¥1,600 200g:¥2,800
タングストロングHF80g:¥1,800 200g:¥3,200
8,おすすめワックスの購入方法
PQ160チャンネル部のワクシング・スクレイピングがうまくいきません・・・
返信削除ブログを参考にさせて頂き、薄めスクレイパー(厚さ3㎜)でスクレイピングしますが、
白くワックスが残っているような状態になります。ソール面はピカピカなのに、チャンネル部だけ白い・・・
匿名様
返信削除「薄めのスクレーパーをシナラせながら」を近々写真やムービー等で説明させていただきます。
はじめまして。
返信削除いつも、ブログ・FB等拝見させて頂いています。
以前サイドウォールにWAXを入れるためにサンドペーパーでの磨き方・番手を書いた記事を見たと思うのですが、サンドペーパーの番手を教えて頂けないですか?
サンドペーパーは120→180→240→320程度で一定方向にこすり、スクレーパーで毛羽を落とします。更にブロンズブラシでこすって寝ている毛羽をお越し、更にスクレーパーで毛羽を落として完成となります。
返信削除まさに昨日ワックス掛けをしていたとこなので、貴重なリアルタイムな情報ありがたいですね!!
返信削除ワックスだけでも勉強する事がいっぱいですね。
来シーズンはこちらの記事を参考にやってみようと思います!!
Inoueくん
削除コメントありがとう〜^^
ホントワックスも奥深いです。
Hayashi Waxさんとお付き合いさせてもらってから、疑問点は都度伺っててかなり知識深まりました。
あと、将彦さんも知識やばいよ〜